
<ヤクルト4-9広島>◇15日◇神宮
広島辰見鴻之介内野手(25)が、流れを変えた。9回1死一塁から代走でシーズン26個目の盗塁を成功させ、日本新記録を更新。新たな歴史を刻んだ盗塁から打線がつながり、3点を加えて勝負を決めた。
最大6点あったリードは2点差まで迫られられていた。9回無死一塁から代走出場も、牽制(けんせい)球にクイック、直球勝負と、ヤクルトバッテリーの警戒網の前にスタートを切れなかった。打席の菊池は3球三振。「“キクさんの打席を無駄にできない”と思って覚悟を決めてスタートを切りました」。1球も振らずに三振に倒れた先輩の献身性に背中を押された。牽制を見せられながらも、続く中村奨の初球にスタート。3球目と変わらぬ警戒網を頭から滑り込んでかいくぐった。「“もう行くしかないな”と思って。流れが悪かったので、何とか流れを変えるために行きました」。有言実行で流れを引き寄せた。
昨年の現役ドラフトで加入し、代走の切り札として際立つ存在感を放つ。新井監督は「超警戒されている中でスタートを切り、何十年ぶりかの記録を塗り替えるわけだから素晴らしい。まだまだ積み重ねて、誰にも破られないような記録をつくってもらいたい」と賛辞を惜しまなかった。
