
<東京6大学野球:慶大6-2東大>◇第1週第1日◇12日◇神宮
東京6大学野球の秋季リーグ戦が開幕し、23年夏の甲子園で2年生エースとして慶応を103年ぶりの優勝に導いた小宅雅己投手(1年)が神宮デビューした。「一人一人、丁寧に投げてきっちり締めるのが自分の今日の仕事だった。その仕事はできました」と、ホッとした表情を浮かべた。
これまでの大舞台の経験は、その体に染み付いていた。4点ビハインドで迎えた8回、3番手としてマウンドに上がった。最速147キロの直球とスライダーを軸に、カーブ、フォークで緩急をつけ3者三振。9回も3者凡退に打ち取り2回を無安打無失点で4奪三振と好救援。「ストレートが走っていたので、他の球種もいい感じに決まってくれました」。爽やかな笑みを浮かべた。
「めっちゃ長かったです」という言葉には、この1年の思いがこもっていた。高校時代の24年夏、神奈川大会5回戦で桐蔭学園に敗戦して以来の公式戦マウンド(2-4、小宅は2番手で登板、3回2/3を投げ被安打5、1失点)。単位不足で2年生を2度経験し卒業。高野連の参加規定から(在籍3年以内かつ18歳以下)、昨年1年間は、高校、大学の施設を使わせてもらいながら自主練習を重ね、今春、慶大に入学し野球部に入部。1年間のブランクを感じさせない投球を見せた。
闘志は燃やし続けていた。昨年は、東京6大学リーグ戦に何度か足を運び観戦した。「自分だったらこういう時にこういうボールを投げるかな…と、イメージする。いいモチベーションを保てました」。今年8月、オープン戦で実戦復帰。「今日も、投げるのを楽しみにしていた。この日のために頑張ってきました」と、胸を張った。
堀井哲也監督(62)も「落ち着いていましたね。1つ1つのボールもいいですが、制球力、心の管理。いろいろコントロールができる投手。本当にスゴイ投手だと思っていますね」と、舌を巻いた。新たな戦力を加え、連覇へ向けスタートした慶大。小宅は「日本一を目指して、少しでも役に立てるように頑張りたいと思います」と、再び全国の舞台で躍動する覚悟を見せた。
