
<巨人5-3中日>◇10日◇東京ドーム
巨人ライデル・マルティネス投手(29)がNPB史上6人目の通算250セーブを達成した。
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マルティネスの一番いいところはコントロールの良さである。クローザーの適性条件はいろいろあるが、コントロールは絶対条件であり、ストライクゾーンで勝負できるのは最も重要なこと。僅差(きんさ)の場面では、ミスは命取りになるだけに、四死球で無駄な走者を出さないこと、失投が少ないことはクローザーの大事な資質だ。
実は、マルティネスが育成選手の時に投球を見たことがある。今よりも体は全然細かったし、コントロールがバラバラだった。ボールは速かったので、面白い素材だと感じたが、まさか250セーブを挙げるとは想像もしなかった。クローザーの適性を見いだし、あれだけコントロールも良くなったのだから、コーチ陣の指導のたまものだろう。
コントロールとともに、彼の投球で素晴らしいのは真っすぐだ。より細かく言えば、真っすぐの「角度」が武器となる。160キロを超えるスピードは打撃マシンなどでも体感できるが、マルティネスのような高さと角度を再現するのは難しく、打者にとっては見慣れない角度、高さからボールが来るので、打ちづらい。
マルティネスは、いろんな変化球を投げられるが、ピッチングの基本は真っすぐ。あの真っすぐがあるから変化球がより生きてくるし、打者もボールが絞りづらくなる。1点差の場面と2点以上のリードがある時のピッチングは違いを感じるし、強弱をつけられるのも、長くクローザーを務められている理由だろう。
初セーブから8年間で250セーブを達成したが、体もメンタルも強く、大きな故障がないというのも欠かせないポイントである。シーズン中でも野球以外の時間が多く、日本の文化や生活にもなじんでいることも必要不可欠。サファテがあと少しで届かず、外国人投手ではマルティネスが初の250セーブとなった。彼にとっては通過点だろうが、本当に素晴らしいクローザーが誕生した。
ロッテの益田直也に続いて名球会に新しい選手が入ってくれるのは大歓迎だし、非常にうれしいこと。マルティネスのボールを見たら、まだまだいけるし、もっと上を目指して、どんどん記録を伸ばしていってほしい。(日刊スポーツ評論家)
◆ライデル・マルティネス 1996年10月11日生まれ、キューバ共和国出身。キューバ国内リーグから17年2月に育成選手で中日入団。18年4月に支配下選手登録され、同年5月6日阪神戦でプロ初登板。24年オフに自由契約となり、巨人と4年契約を締結。23年5月6日巨人戦で100セーブ、24年7月12日阪神戦で150セーブ、25年8月15日阪神戦で200セーブ達成。22、24、25年セーブ王。25年はセ・リーグ新記録の46セーブ。17、23、26年WBC、19、24年プレミア12でキューバ代表入り。193センチ、93キロ。右投げ左打ち。今季推定年俸12億円。
