
遅咲きの大器、横浜F・マリノスFW谷村海那(28)がJ1でその存在感を強めている。開幕から5試合で5ゴールを挙げ、得点ランキングで鹿島FWレオセアラの8得点に次ぐ2位に付けている。
4日、横須賀市内での練習後、好調ぶりを問われると「コンスタントに点を取り続けているというのが、自分の一番の自信かなと思います」。中3日ペースの連戦が続く中、開幕から5試合すべてに先発。「使ってもらえているので、そこは責任を持ってやらないといけない」と意欲は高い。
20年に当時JFLのいわきFCからプロキャリアをスタートさせ、同クラブの昇格とともにJ3、J2とステップアップ。昨年夏から横浜に加わり、悲願のJ1選手となった。横浜でも昨季が15試合6得点でJ1残留に貢献し、今年の半期の百年構想リーグでは19試合10得点。さらに新シーズンではその勢いを加速させている。
万能型のストライカーだが、特に相手DFとの駆け引きがうまく、マークを外してクロスに飛び込むプレーはキャリアとともに磨きがかかっている。
「ゴール前への入りは意識しているし、それがうまくいっている。だからうまくいかなくなった時に改善策も考えてうまくやっていきたい」
町田に新加入し、日本代表FW小川航基とは1997年度生まれの同年代(谷村は98年3月の早生まれ)。さっそく小川が2ゴールを挙げて注目を浴びている中、谷村の雑草魂もうずいている。
「(小川は)一発で決める決定力だったり、動き出しは一級品の選手だと思いますが、自分も負けないくらい決める力はあると思います。やっぱり(相手選手との)駆け引きのところは一番自信のあるところです」
ここ2試合の浦和(2-3)、京都(1-1)と谷村が全3得点を決めているが、白星は付かず1分け1敗。次節は好調の柏が相手とあって、再び谷村の得点力が勝負を左右する。
「チームで言ったら柏は苦手なチームの1つではありますけど、1人のところで打開されたらすべて引っ繰り返されるところなので。本当に個人の戦いだったり、対人で負けたら終わり。そこで負けないというのと、自分が決めるシーンとしたら距離を置いて守備をしてくれるというのは、決められるポイントかなと思います。スペースは多分、存分にあると思うのでそこと狙っていきたい」
ここで得点を量産しての大ブレークとなれば、9月下旬に国内で予定されている日本代表メンバー入りも夢ではない。
「自分が入れるとか思ったことはないですけど、そういうチャンスがあるのであれば行ってみたい世界。そういうチャレンジというか、強い思いを持って(J1で)やっていきたいと思います」
「遅咲き」とは、時間をかけてじっくりと自らの武器に磨きをかけてきた証拠。その才能は今、確実に花開こうとしている。【佐藤隆志】
