
<ブルージェイズ-ドジャース>◇8日(日本時間9日)◇ロジャースセンター
ドジャースのミゲル・ロハス内野手(37)が悲痛の思いを胸にしまい、戦いの舞台に立った。「9番遊撃」で出場し、先発の大谷翔平投手(31)を好守でもり立てた。前日の試合は先発メンバー入りしながら、急きょ欠場。父の急逝が理由だった。
翌日、ロハスはチームとともに全体練習に参加。クラブハウスでも気丈に振る舞い、試合に臨んだ。遊撃に守備に入る際には、グラウンドに文字を書き、思いを込める姿があった。
出場への準備を進めていた試合前、心境を語った。「病院へ向かう途中で亡くなったと。心臓の病気を乗り越えることができなかった。体調も良かったのに、突然だった。正直まだ理解するのが難しいし、今もまだ全部を受け止められていない」。チームはカナダ・トロントで試合をしており、母国ベネズエラへの直行便はない。葬儀への参加を断念し、同僚とともに戦い続ける決断をしたという。
父の思いも胸に刻んだ。「彼は、この特別な場所で僕がプレーする姿を特等席で見ていたんだ」。亡くなる当日まで、観戦を楽しみにしていたという。「昨日の午後も話して、元気だった。ベッドに横になっている写真を送ってきて、僕がプレーするのをとても楽しみにしていたんだ」と明かした。
野球を始めた子どもの頃から家族のサポートを受け、経験を積み、苦難を乗り越えた。野球人生の終盤で、常勝ドジャースの守備の要となった。「父も、すごく支えてくれた。家族全員が、僕の助けになることなら全てやってくれた。メジャーリーグでプレーすることは、僕だけでなく、家族の夢でもあった」。
メジャーで活躍する姿を、現地の米国で直接見せることはできなかった。それでも、ロハスはMLBのシーズンオフ、母国ベネズエラのウインターリーグでプレーしていた。そして24年オフに、参加していたチームが優勝した。「父も一緒にいて、トロフィーを掲げていた。とても特別な瞬間だった」。
この日のブルージェイズ戦では、守備で大谷を救う好プレーを連発。さまざまな思いを胸に秘め、全力プレーで躍動した。
