
日本相撲協会は9日、都内で臨時理事会を開き、弟子の前頭伯乃富士に暴力を振るった伊勢ケ浜親方(34=元横綱照ノ富士)の処分を「降格」と決めた。
今回の暴力行為については、伊勢ケ浜親方が自ら日本相撲協会に報告。2月24日に、被害を受けた伯乃富士、事情を知る前頭錦富士を含めた3人が、東京・両国国技館に出向き、事情聴取を受けた。
日刊スポーツが暴力行為を報じた2月27日、伊勢ケ浜親方は取材に応じ、事実関係を認めた。3月に大阪市で行われた春場所は休場措置を取られ、15日間会場に来ることはなかった。一方で、大阪市の部屋では、稽古で弟子を指導していた。
コンプライアンス委員会が調査し、当初は3月26日に行われた定時理事会で処分が決定するとみられていた。しかし協会に答申する処分案がまとまらず、4月にずれ込んでいた。この日、臨時理事会で検討して正式に処分が決定した。
師匠が弟子に暴力を振るった例として、近年では20年に発覚、処分が下された中川部屋がある。中川親方(元前頭旭里)は、弟子に対して日常的に殴る、蹴るなどの暴力行為を働き、人権を否定する暴言まで吐いていた。中川親方は2階級降格し、部屋は閉鎖、所属力士らは他の部屋に移籍した。ただ師匠自ら暴力を報告した前例は少なくとも近年にはなく、処分は不透明となっていた。
