
<ソフトバンク6-8西武>◇7日◇みずほペイペイドーム
阪神は相手のミスをことごとく得点に結びつけることができた。序盤のヤクルト先発小川の投球からすると苦戦が予想されたが、ミスに乗じてゲームの流れを変えた典型的な一戦だったといえる。
この日は何といっても才木の好投に尽きる。ネット裏で坂本からの返球を受けて投球モーションが動くまでを計ってみたが、「ほぼ10秒以内」に収まった。坂本からのサインの伝達もスムーズだったのだろう。
常に打者を追い込んでいたし、リズムの良いピッチングは言うことなしの出来栄えだった。間合いを取って、慎重に、しかも二段モーションで投げる小川とは対照的なテンポで、自身を乗せていった。
セ・リーグ最多タイの16奪三振(内訳=ストレート6、フォーク10)の軸になったのはストレートだった。現在の球界に流行するショートアームのタイプではないが、ストレートの威力がフォークで取る三振にも効果的だった。
前回登板も見たが、今年の才木には打者を力でねじ伏せるような“迫力”を感じていたから期待通りだった。7回に丸山和に浴びた本塁打はもったいなかった。だが右の本格派でストレートで押し込むことができる数少ない1人といえる。
このままコンディションを維持しながら、シーズンを通して投げることができれば、沢村賞候補にも挙がってくるだろう。そう思わせるほどの内容だったということだ。まだ強いとまでは言い切れない阪神にとって、頼もしい1勝だった。(日刊スポーツ評論家)
