
<日刊スポーツアンケート>
高校野球で「7イニング制」の導入に関する議論が注目を集めている。日刊スポーツは3月の第98回選抜高校野球大会(甲子園)に出場した全32校の監督にアンケートを実施。7イニング制への賛否とその理由に加え、仮に7イニング制が採用された場合に影響が出る局面などに答えてもらった。現場の声を掘り下げた時に見えたものとは-。【高校野球取材班】
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7イニング制アンケートは5~6択制を3問、自由記述1問の構成で行った。
【アンケート内容】
Q1 7イニング制の導入について、あなたの考えに最も近いものはどれですか
<1>賛成
<2>どちらかといえば賛成
<3>どちらとも言えない
<4>どちらかといえば反対
<5>反対
Q2 Q1のように考える主な理由を教えてください
<1>選手の負担軽減・健康面への配慮
<2>投手起用や戦術の変化
<3>試合の魅力・緊張感
<4>育成や経験値への影響
<5>野球の伝統・競技性
<6>大会運営・日程面
Q3 7イニング制が導入された場合、最も影響が大きいと感じる点はどれですか
<1>投手起用・継投判断
<2>試合序盤からの戦い方
<3>終盤(6~7回)の采配
<4>選手の体調管理
<5>試合運び全体
【Q1】7イニング制の導入に関する賛否を問う質問では「反対」「どちらかといえば反対」に回答が集中し、全体の78%を占めた。このうち唯一「どちらかといえば賛成」と答えた花咲徳栄・岩井隆監督(56)は「3年後、5年後の最高気温がどうなるかを考えると、(7イニング制は)やらなければいけないと思う」と選手側の負担や健康面を理由に挙げた。
【Q2】では理由を聞いた。約8割の監督が反対したことには「野球の伝統・競技性」が最多の16票で、「試合の魅力・緊張感」が10票、「育成や経験値への影響」が8票と続いた。
【Q3】7イニング制が導入された場合、最も影響が大きいと感じる点には「試合運び全体」が20票と最も多く、次いで「試合序盤からの戦い方」が14票と意見が2つに分かれた。匿名を条件に答えた監督は「野球で7回、8回は苦しい場面に差しかかっていく。それを耐え忍ぶ、そこにスポーツの良さがある。ただ切ってしまえばいいというわけではない。野球を人生に置き換えると、人生は終盤で若いころの経験を生かして成長するわけです。野球も同じ8、9回に人生成長があると考えます」と独自の視点で説いた。
日本高野連が設置した「7イニング制等高校野球の諸課題検討会議」の最終報告書では、「2028年からの導入が望ましい」と提言しているが、現時点で導入が決まったわけではない。今後は意見交換会や各年代(カテゴリー)の野球関係者への説明会を重ね、議論を続ける。
