
<We love baseball>
まさに“縁”というほかない。1978年(昭53)4月4日、横浜スタジアムで初めてプロ野球の試合が開催された日。球場に一番乗りしたのは、当時中学3年生の梁取(やなとり)昭夫さん(62)だった。「前日の夕方6時くらいから並び始めて…。半信半疑で『ここにいていいのかな?』って思ってたら、どんどん人が並んできて」と、懐かしそうに振り返る。
それから40数年。横浜スタジアムとの縁が、海を渡ってきたある1人の教え子とつながった。今季、横浜DeNAベイスターズに新加入したクーパー・ヒュンメル外野手(31)だ。
ヒュンメルは、父親の仕事の関係で日本に住んでいたという異色の経歴の持ち主。2002年~04年まで武蔵府中リトルリーグでプレーし、同チームでコーチを務める梁取さんから指導を受けていた。
入団会見では「いつか日本に戻ってきて、プロ野球選手としてプレーしたいという思いがあった」とニッコリ。かつての恩師は「面白い縁だなと思います。『日本に帰ってきて野球を』という気持ちを持ってもらえたことがうれしい」と感慨深げに語る。
自身は大洋時代からの横浜ファン。それだけに、今回の縁には一味違う喜びがある。「プロ野球選手になった教え子は8人いますけど、横浜に入ったのはクーパーだけですから。それはうれしいですよね」と声を弾ませる。
武蔵府中リトルリーグが掲げるスローガンは「人間性と学ぶ姿勢」。梁取さんは「応援される選手になりなさい」と説いてきた。「活躍してほしいし、やっぱり応援される選手になってもらいたいですね」。教え子の活躍を心から願った。【山本佳央】
