
開幕後7勝1敗と波に乗るヤクルトが指揮官の故郷で昨季王者と戦う。「阪神さんの上に立たないと『優勝』の2文字は見えない」。池山隆寛監督(60)は就任後初の甲子園だ。
地元の兵庫・尼崎市は同球場がある西宮市の隣だ。「周りの9割5分は阪神ファンだった。商店街は(開幕前に)マジック出てるから。それぐらい熱狂的な阪神ファンが多い」。現役時代に同球場でプレーした際は、関西の阪神ファンからさまざまな声をかけられた。ヤジはほとんどなく、「『あんまり打たんといてよ』という声ばっかりやった。練習で走っていても『おーい』とか。『はよ帰ってこいよ』というのも多かった」と笑顔で振り返った。
それでも、4万人を超える観客が入り、虎党の大声援が響く環境で「帰ってきた感はない」と語る。「あの応援はすごい。不気味よ、あれは。(こっちが)打ってもシーンとしているし。若い選手ビビるんじゃないの」。いまのヤクルトは若手も多い。「(相手の)応援は気にしないようにしないと。内野手のフライ(を捕るとき)の声も通らないから」とコツを明かした。
警戒するのは6番スタメンが続く木浪。昨季からほとんど不動の近本、中野、森下、佐藤輝、大山の1~5番の後ろを打っている。7試合に出場し、打率5割1本塁打6打点。「あそこをどう抑えていくかが鍵になるんじゃないか」。池山監督は2月春季キャンプ中から「しっかり頑張って1つでも勝ち越せるようにしないと」と話し、阪神を上回ることへの意識は強い。勢いよく羽ばたいている首位の燕が、昨季独走で優勝した虎をものみこみたい。【塚本光】
