
<WBC強化試合:日本3-4オリックス>◇2日◇京セラドーム大阪
侍ジャパン吉田正尚外野手(32)が“恩返し弾”を決めた。かつて本拠地にした京セラドーム大阪で古巣・オリックス戦に「5番左翼」で先発。3点を追う5回1死走者なし、カウント1-1から九里のカットボールを豪快に捉え、反撃のソロアーチを5階席まで運んだ。試合前には古巣ナインに自ら差し入れを届けた心優しき“マッチョマン”。23年の前回大会もメキシコとの準決勝で起死回生の同点3ランを放った主砲が、今大会でも最強打線の中軸で特大の存在感を示した。
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これぞメジャーリーガーの技術だった。吉田が3点を追う5回1死、オリックス九里の内角カットボールをすくい上げた。右翼ポール際。確信だった。5階席まで運ぶ特大の飛距離126・5メートル弾で反撃ののろしを上げた。「初ヒットがホームランで、チームに勢いをつけることができてよかった。3シーズンぶりに、オリックスファンの前で良いパフォーマンス出せて良かった」とほおを緩めた。
チームはオリックス投手陣に5回1死まで無安打に封じられていたが、チーム初安打となる1発にベンチの大谷、鈴木らからも大興奮で迎えられた。7回2死一塁でも入山の内角への146キロ直球をさばいて右前打。チャンスを拡大してチーム唯一のマルチ安打と存在感を示した。
かつて過ごした本拠地をわかせた。京セラドーム大阪でのプレーは23年3月、前回大会での強化試合以来3年ぶり。試合前練習ではグラウンドに姿を見せただけで大歓声が起こった。屋外でのフリー打撃も行い、試合での1発の前触れのような5階席への特大アーチ含む柵越え6本をたたき込んだ。名古屋でのフリー打撃でも、特大アーチで盛り上げる大谷に1歩もひけをとらない豪快アーチを連発してファンを魅了した。
さらに試合前には古巣ナインに粋な計らいも。段ボール2箱を抱えてオリックスベンチへ自ら向かった。中身はおけに入った大量のすしとオリックス、レッドソックス、侍ジャパンでの3バージョンの自らの写真を切り抜いたアクリルスタンドが。主砲として連覇に導いた古巣ナインに愛のある差し入れを届けた。
追加招集以外では最後に侍ジャパンに加わった心優しきマッチョマンが打線の中軸にどっしり座る。前回大会は準決勝メキシコ戦で起死回生の同点3ランを放ち、サヨナラ勝ちに導いた。そこから3年。「前回がメジャー1年目で何もわからずに突っ走った。正直、結構きつかったですけど、それ以上の素晴らしい経験ができた。もう1度その舞台に立ててすごく光栄だと思ってます」と心待ちにしてきた今大会。吉田のバットが、最強打線を確たる物にする。【小早川宗一郎】
