
阪神育成1位の東農大北海道オホーツク・神宮僚介投手(22)が5日、北海道網走市内の同大学で指名あいさつを受けた。藤川監督直筆サイン入りIDをプレゼントされ「まずは支配下登録を目指して、甲子園球場で投げられるように頑張りたいと思います。プロで活躍するには制球力が一番だと思う。そこが聞きたい」と、制球力にたけた村上との対面を心待ちにした。
14日に初戦を迎える明治神宮大会では立命大と対戦する。大学最後の大会に向けて練習中だが、違う“敵”とも戦っている。学校付近で出没するヒグマだ。寮とグラウンドの約5キロの往復のランニングが学校から禁止され、マイクロバスで移動。夜間練習も自粛する。「ミーティングで撃退法の話もあった。背中を向けずにクマの顔を見ながらゆっくり後退していく」と抜かりはない。
最速148キロのサイドスロー右腕。24年7月にトミー・ジョン手術を受け、長期リハビリを乗り越えて平均球速が4~5キロアップした。手術を受ける決断を「間違っていなかったと思う」と振り返る。
桐生第一時代は逃した聖地のマウンド。「そこに立てるチャンスがある。つかみきるしかない」と鼻息は荒い。「もし中継ぎでいくとしたら最多セーブを取りたい」と目標のタイトルを掲げた。【保坂果那】
◆神宮僚介(じんぐう・りょうすけ)2003年(平15)5月27日、群馬・吉岡町生まれ。小学3年から吉岡ジュニアファイターズで野球を始める。吉岡中、桐生第一から東農大北海道オホーツクに入学し、全国大学選手権は2、3年時、明治神宮大会は2年時に出場。178センチ、81キロ。右投げ右打ち。家族は両親と姉。趣味は歌うこと。卒論のテーマは「温泉地の地域活性化に関する研究」。
