
J2ジュビロ磐田DFリカルドグラッサ(28)が万全の状態でシーズン終盤を駆け抜ける。
9日のアウェー山口戦に備え、5日は磐田市内で調整した。前節長崎戦で5試合ぶりに戦列復帰した守備の要はこの日もフルメニューを消化。「次は90分出る準備をしていきたい」とフル出場への意欲を示した。
長崎戦では3バックの一角として後半26分まで出場。今季初めて採用した新システムにも柔軟に対応し、完封勝利に貢献した。当初は「45分間」の出場時間制限があったというが、志願して約70分間プレー。リーグトップの得点数を誇る難敵を無失点に抑え込み、「チームとしてハードワークをしたから、強固な組織を作ることができた」と手応えを口にした。
今季は3月にふくらはぎを痛め、一時的に戦列を離れた。9月の藤枝戦でも右もも裏を負傷。2度の離脱を余儀なくされたが、「次は時間制限もなくなると思う」と、完全復活は近い。試合勘は「練習をしながら戻していく」と前向きで、次戦の先発出場に向けて万全のコンディションを整えていくつもりだ。
今季も残り3試合で順位は7位。ただ、J1昇格プレーオフ圏内の6位仙台とは勝ち点1差。J3自動降格圏の18位に沈む山口との次戦も気を抜くことはない。「ここまできたら順位は関係ない。勝てばプレーオフにも近づく。勝ち点3を取るだけ」。戻ってきた頼れるブラジル人助っ人がラスト3戦でフル稼働する。【神谷亮磨】
○…安間貴義監督(56)が一戦必勝の構えを示した。前節長崎戦は布陣を4バックからに3バックに変更。思い切った采配で2位の相手に完封勝利した。それでも、「我々に先を見ている余裕はない」と強調。この日の練習では攻守の切り替えに重きを置いたメニューで調整。浮かれずに次戦を見据える指揮官は「次も1-0でもいいので勝たないといけない」と表情を引き締めた。
