
J3アスルクラロ沼津はオフ明けの5日、9日にアウェーで迎える次節FC琉球戦に備えて裾野市内のグラウンドで練習を再開した。2日の前節ホーム相模原戦でスタメンを再奪取したDF一丸大地(23)とMF渡井翔琉(かける=23)の大卒ルーキーは、2試合連続の先発を目指してフルメニューを消化。現在、最下位の20位と残留争いの渦中にあるチームに、5戦ぶりの勝利をもたらす活躍を誓った。
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一丸、渡井の大卒1年目コンビが、正念場でチームの救世主になる。J3残留を争う19位カマタマーレ讃岐と勝ち点6差で迎える次節は、アウェーで琉球と対戦する。敵地での戦いとなるが、求められるのは勝ち点3のみ。意気込みを語る2人の言葉に自然と力が入った。
一丸 チームの流れを変えるという意味でも自分たちが起用されている。結果を残していきたい。
渡井 前の試合は攻撃の面でゴールを決めきることができなかった。決めきることを意識して、勝ち点3を積み上げたい。
スコアレスドローに終わった前節ホームSC相模原戦。一丸が22試合ぶり、渡井は13試合ぶりにスタメンに返り咲いた。一丸は「足りない部分が多かったけど、久しぶりの公式戦は雰囲気も含めて楽しかった。ポジティブにやっていけると思う」。そう話す表情には4戦未勝利となった悔しさに充実感も混在。シーズン終盤での巻き返しを期し、この日も精力的に汗を流した。
今季加入の2人は、ここまでともに11試合に出場。出番がない苦しい時期も経験した。渡井は「メンバーに入れないことが多い中でも鼓舞し合ってやって来られた。もちろん、負けたくない気持ちもある」と話す。同期、時には良きライバルとして切磋琢磨(せっさたくま)し、先月26日に行われたJ1清水との強化マッチでアピールに成功。再びチャンスをつかんだ。
2戦連続の先発となれば、一丸はウイングバック。渡井はボランチでの起用が有力だ。一丸が「自分の特徴でもある前への推進力を出したい」と言えば、渡井も「求められているの守備の強度。奪われた時に自分がすぐに奪い返しにいく。その切り替えの部分でつなぎ役になれれば、チームも良い方向にいくと思う。責任持ってやりたい」とイメージを膨らませた。
今季も残り4試合。最低限の「J3残留」をつかんでルーキーイヤーを締めくくるべく、ピッチで死力を尽くす。【前田和哉】
