
ダルビッシュ、来季絶望-。パドレスは4日(日本時間5日)、ダルビッシュ有投手(39)が10月29日に右肘内側側副靱帯(じんたい)の修復手術を受け、無事に成功したと発表した。同時に屈筋腱(けん)の修復も行われた。回復までに12~15カ月を要するものとみられており、来季の26年はリハビリに専念。パ軍と28年まで契約が残っており、27年以降の復帰を目指すことになった。
世界中が熱狂したワールドシリーズの戦いをよそに、ダルビッシュは選手生命をかけた手術に踏み切る決断を下していた。球団発表によると、テキサス州ダラスのキース・マイスター医師による施術で、無事に成功。回復までに1年以上を要する見込みで、来季中の登板は絶望的となった。
球団からの正式リリース後、ダルビッシュは自らの「X」を更新し、日本語と英語で思いをつづった。「先週水曜日にDr.Meisterから肘の手術を受けました。2026年シーズンは試合で投げることができません。また気持ちよくボールが投げられるようにリハビリ頑張ります」。27年以降の復帰へ向け、不屈の精神をのぞかせた。
日米通算21年目の今季は、春季キャンプ中に右肘の違和感を訴え、開幕をIL(負傷者リスト)で迎えた。7月7日の復帰後は、15試合に先発し、5勝5敗、防御率5・38で公式戦を終えた。ポストシーズンでは、カブス相手のワイルドカードシリーズ第3戦に先発し、2回途中2失点で降板。試合後は、「すごく悔しい。やり残したというか、本当にいっぱいいっぱいだった。ずっと(故障から)帰って来てからも、本当にすべてを出し切ったというところ」と、納得のできないシーズンを振り返った。
現時点で、手術の詳細は明らかになっていない。ただ、回復までに1年以上を要するものと見られることからも、大手術であったことは想像に難くない。今季のすべての戦いを終えた際、ダルビッシュは、どこか宙を見つめるかのように言った。「まずは休んで、今年のことを整理して、また次のことを考えたいと思います」。熟考の末、たどり着いた結論が、手術からの再起だった。40歳を迎える来季を棒に振ってまで、次のステージを目指すダルビッシュの歩みに、まだまだ終わりは見えそうにない。
