
<関西地区大学野球選手権大会:立命大1-0京産大>◇4日◇第2代表決定戦◇GOSANDO南港
立命大(関西学生)が京産大(関西6大学)を1-0で下して、15年以来10年ぶり5度目の明治神宮大会出場を決めた。
今秋リーグ最優秀投手の左腕、遠藤翔海(かける)投手(4年=京都共栄学園)が9回1安打無失点で自身初の公式戦完封勝利。「完封できるとは思っていなかったのでめちゃくちゃうれしかったです。第2代表を決めることができて十分よかった」と胸をなで下ろした。
2日の大産大戦では9回106球で1失点完投勝利。中1日の登板に「疲労もあったんですけど、今日負けたら終わりなので必死に頑張ろうと思った。球が走ってないように感じたので、自分の持ち味である制球力を生かして抑えていければいいかなと思っていきました」。1安打は許したが、無四球完封につなげた。
昨春リーグ戦では同大学は0勝10敗の屈辱を味わった。遠藤は当時3年生。3月のオープン戦で左肘頭(ちゅうとう)を疲労骨折。「ちょっとでも肘を曲げたら痛いし、寝るときも痛かった。野球を辞めようかなと思った」と失意の底だった。チームにも貢献できず、「スタンドにいても悔しい気持ちがあった」と振り返る。
ただ、リハビリを続けて復帰。今もボルトが埋められている腕を懸命に振って、チームを全国に導いた。「自分自身が全国に行く経験が全くないのでめちゃくちゃうれしかった」と明治神宮大会出場を喜んだ。
片山正之監督(69)も「本当に遠藤がよう抑えてくれました」とたたえた。10年ぶりの神宮切符には「10年ですか? すごいですね」と余韻に浸った。
関西第2代表として出場する神宮では、14日に東農大北海道オホーツクと初戦で対戦する。遠藤は「ワクワクしてます」と、自身初の全国舞台に胸を膨らませた。
