
鹿島アントラーズの鬼木達監督(51)が4日、茨城・鹿嶋市内で次節横浜FC戦(8日、メルスタ)に向けて取材に応じ、MLBでワールドシリーズ(WS)を制したドジャースの山本由伸投手から刺激を受けたことを明かした。
WS第6戦で先発した山本は中0日の第7戦でもリリーフ登板。見事に抑えてチームを優勝に導いた。
リーグ制覇に向けて残り3節で首位に立つ鹿島の鬼木監督は「見ましたよ~。あれはもうやばくないですか? ちょっと感動というか、なんかやっぱりいろんなことを考えちゃいますよね」。
特に野球に詳しくはないというが、極限状態で活躍するサムライの活躍に思わず見入った。「ああいうのを見て残り3試合とかもいろんなことが起きるじゃないですか。普通じゃないことが。だからそういうのも何かちょっと、あ~いろんなこと起きそうだなあとか、逆に起こさなきゃなあとか、というのはやっぱり思いますよ」と自分事として消化した。
山本の連投は、選手のコンディションを重視する米国の現代野球ではあまり見られない起用法だった。その緊急事態を制した山本の投球を見て、鬼木監督は想像を膨らませた。
「なんか常識を超えていくようなところ、でも日本人からしたら、積み上げてきている。どういう形で積み上げてきているかわからないですけども、何か少年時代とか高校時代とか、もうそういう苦しいところからずっとやってきたんだろうなという、勝手な思いがあるので、何かそういうのは裏付けとなって、自信となって、ああいう場面でもできちゃうのかなと、どこかで、勝手にですけどね」
競技こそ違えど、勝負の世界で生きる者として、リーグ戦終盤の自分たちにも当てはめて考えた。「今選手たちが毎日グラウンドで、必死なものというのは最後何か、頑張りというところで何か自信を与えてくれるものであってほしいなという思いがあるので、最後はもう、頑張る根性とかそういう部分と自信かなと思いますね。でもその自信のためにはそういう裏付けが最後あってほしいな」。残り3節でいきなり技術や体力面が上がることはない。それでも際の勝敗を分けるメンタル面は引き上げることができると信じている。
