
<ドジャースWS優勝パレード>◇3日(日本時間4日)◇ロサンゼルス
【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)3日(日本時間4日)=斎藤庸裕】ドジャースが大谷翔平投手(31)、山本由伸投手(27)、佐々木朗希投手(24)の日本人トリオを軸に3連覇を目指す。ブルージェイズとのワールドシリーズ(WS)を4勝3敗で制し、本拠地ロサンゼルスへ凱旋(がいせん)。優勝パレードが市内中心部のダウンタウンで行われた。ドジャースタジアムの優勝報告イベントでは満員5万2703人のファンに向けロバーツ監督始め、大谷らが3連覇を宣言。ド軍ダイナスティ(王朝)の黄金時代を築く。
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市内で優勝パレードを終え、満員のファンで埋まるスタジアムにV戦士たちが帰ってきた。センターからブルーカーペットが敷かれ、トップバッターで歩いたのは山本。WSで3勝を挙げた伝説のエースが、大歓声とともにバンザイをしながら、堂々と先陣を切った。2年連続の優勝報告会。特設ステージでフロント陣、ロバーツ監督、選手らが順々にスピーチを託され、「最高の選手」として紹介された大谷は言った。
「このチームを誇りに思います。皆さんは世界で最も素晴らしいファン。また来年、次のリングを取るための準備はできています」
宣言した3連覇。ドジャース・ダイナスティ(王朝)の黄金期を作り上げる。その挑戦権を得るには、山本の存在が欠かせなかった。ステージ上では、第7戦の9回1死から起死回生の同点弾を放ったロハスに続き、選手2番手でマイクを握った。「MVP!MVP!」の大合唱が起こる中、山本はスペイン語で「Buenas Tardes(こんにちは)」と笑顔であいさつ。英語で簡潔なスピーチを行った。
「You know what?(知ってるよね)Losing isn't an option(負けるという選択肢はない)」
ポストシーズン中の発言が意訳され伝わり、チームやファンの間で流行ったフレーズで会場を大いに盛り上げて、チームメートや首脳陣、ファンに感謝を伝えた。そして、叫んだ。
「みんなで一緒に成し遂げました!ドジャースもロサンゼルスも大好きです。ありがとう!」
二刀流の大谷、ポストシーズンで守護神を務めた佐々木とともに日本人トリオが中心となり、全員野球のド軍をけん引した。大谷から「彼なしではここまで来られなかったと思うので、同じ日本人としても、チームメートとしても誇らしい」とたたえられた山本は「優勝したので、ちょっとゆっくりしながら少し休むと思います」。激闘で酷使した体をいたわり、3連覇へ向けて準備を進める。
東京で開幕し、カナダ・トロントで幕を閉じた25年。チームリーダーのフリーマンは言った。「26年に向けての仕事が、今から始まる」。2連覇を成し遂げたが、これが終わりではなく始まり。黄金時代への幕開けとなった。
◆ドジャース山本由伸投手のスペイン語&英語スピーチ全文
"Buenos tardes"
"You know what? Losing isn't an option."
“Thank you to my teammates,my coaches,amazing staff and all the fans, we did it together.I love the Dodgers.I love Los Angeles.”Arigato"
「(スペイン語で)こんにちは」
「(以下英語で)いいかい? 負けるわけにはいかない」
「チームメート、コーチ、素晴らしいスタッフ、ファンの皆さん、僕らはともにやりました。僕はドジャースを愛してます。僕はロサンゼルスを愛してます。(日本語で)ありがとう」
◆ドジャース大谷翔平投手のスピーチ全文
“Hello, hello,”
“I want to say I’m so proud of this team, and then I want to say you guys are the greatest fans in the world. And I’m ready to get another ring next year.Let’s go.”
「ハローハロー」
「このチームを誇りに思っています。皆さんは世界最高のファンです。来年、もう1つ指輪を手に入れる準備はできています。さあ行こう」
