巨人が今季までDeNAで野手コーチを務めていた石井琢朗氏（55）を2軍監督として招聘（しょうへい）することが3日、分かった。近日中に発表される。
20年から21年まで1軍野手総合コーチ、3軍野手コーチとしてチームに在籍。20年には原前監督の下でリーグ2連覇に貢献した。来季は縁の下の力持ちとして、若手指導や1軍への戦力供給に尽力することになる。
巨人でのコーチ時代は数々の練習方法を持ち込んだことでも知られている。ソフトボール打ちをはじめ、数種類のティー打撃を導入。当時はコロナ禍で限られた中での練習環境だったが、選手たちに工夫を凝らした練習方法を提案した。今季はDeNAの野手コーチとして、主にファームで若手を指導。投手から野手に転向して猛練習の末に2000安打を達成するほどに成長した自身の経験から「練習する体力」の重要性を説き、徹底的に基礎をたたき込む熱い指導には定評があった。
巨人は今季まで桑田真澄氏（57）が2軍監督を務めていたが、10月28日に今季限りでの退団を発表。同29日に来季のコーチングスタッフが発表されたが、後任は未定となっていた。
◆石井琢朗（いしい・たくろう）1970年（昭45）8月25日、栃木県佐野市生まれ。足利工から88年ドラフト外で大洋（現DeNA）入団。91年秋に投手から野手転向。98年には横浜の38年ぶり日本一に貢献。09年から広島でプレー。12年に現役引退。最多安打2回、盗塁王4回。通算2432安打、102本塁打、670打点、打率2割8分2厘。引退後は13～17年広島、18、19年ヤクルトコーチ。20、21年巨人コーチ、22年からDeNAコーチ。174センチ、82キロ。右投げ左打ち。
