
中日松葉貴大投手(35)が4日にも今季取得した海外FA(フリーエージェント)権を行使することが3日、分かった。「行使するにしても年齢的に今年が最後。あまり慌てずに」と、家族とも話し合いを続け、熟考を重ねてきた。
22年オフに国内FA権を行使せず残留。3年契約最終年の今季は開幕から先発ローテーションを守り、プロ13年目で初の規定投球回に到達。前半戦は勝ち頭としてチームを引っ張り、初めて球宴にも選ばれた。23試合7勝11敗、防御率2・72の成績を残した。
今季の直球の球速は140キロに満たなかったが、その分カットボール、ツーシーム、スライダーなど多彩な球種との球速差が少なく、打者を戸惑わせてきた。40歳までプレーすることを目標としている技巧派左腕は進化を続けている。
今季推定年俸は5000万円で補償の必要がないCランク。先発投手を求めている球団には、“お買い得”な存在になりそうだ。中日球団ともすでに話し合っており、宣言残留も認めている。松葉本人も19年途中にオリックスから移籍し、7年プレーする中日に愛着もある。他球団の評価を聞いてみたいという思いもあり、行使した場合は長期戦になる可能性もある。
◆松葉貴大(まつば・たかひろ)1990年(平2)8月14日生まれ、兵庫県出身。東洋大姫路で3年春のセンバツ出場。大体大を経て、12年ドラフト1位でオリックス入団。19年途中に松井雅人、松井佑介との2対2トレードで武田健吾とともに中日移籍。今季は初めて球宴に選出され、自身初の規定投球回到達。今季推定年俸5000万円。179センチ、82キロ。左投げ左打ち。
