
日本ハム北山亘基投手(26)が3日、ワールドシリーズ(WS)で大活躍した“兄弟子”から大きな刺激を受けたことを明かした。「僕が尊敬してる選手が世界一のMVPになって心の底からすごいと思った。同じ自主トレ先でお世話になっている矢田先生もテレビに映ってましたしね」。リスペクトしてやまないドジャース山本との共通点は“師匠”の存在だ。
WSでは山本の個人トレーナーとして帯同した矢田修氏に北山もプロ入り時から師事する。同じ門下生として「投げた後の方が、むしろ状態が上がっていくニュアンス(の取り組み内容)。目指していくべき方向性を、ああいう世界の頂点の舞台で表現されて本当にすごい」。先発翌日に連投して胴上げ投手となった山本の姿で、目指す方向性が正しいことを再認識した。
やり投げのようなトレーニングやウエートトレーニングを行わないなど、山本の独特の練習法は同門の北山も行っている。「ウエートをしないと体を鍛えてないイメージになるけど、実際そうではない。自重の中でかなり負荷をかける内容。ウエートをガンガンして筋肉の出力を上げて速いボールを投げるというアメリカで主流の流れだけじゃないことを、ああいう世界で表現されている。そういう方向性も今後、広がっていくんじゃないか」と野球界の新潮流にも期待した。
6日からは伊藤、五十幡とともに侍ジャパンに合流する北山はエスコンフィールドでの秋季キャンプを打ち上げ。「僕も負けたくない。今はかなりかけ離れてる立場にいますけど、いずれはそういうレベルに近づいていきたい」。信じる道を突き進んで、来春WBCでは“兄弟子”との共闘を目指す。【木下大輔】
