
<ヤクルト8-1阪神>◇3日◇神宮
“約束”を1日遅れで果たした。ヤクルト村上宗隆内野手(25)が5回2死一塁、阪神門別の初球148キロ直球を左中間スタンドに放り込んだ。打った瞬間の好感触で確信した、今季本拠地1号となる3号2ラン。先発奥川が二塁打で突破口を開いた場面だっただけに「ファンのみなさんお久しぶりです。ピッチャーに打てて僕が打てないわけないだろうと。ヤス(奥川)に力をもらいました。最高でした」と冗談を口にしながら、お立ち台からの景色をかみしめた。
前日2日阪神戦の前だった。練習に姿を見せると、スタンドに手を振った。視線の先には、全国大会出場で上京していた出身の熊本東リトルシニアの吉本幸夫監督(69)と後輩たちがいた。練習後にスタンドへ向かい、目を輝かせる中学生らと一緒に記念撮影。関係者から「ホームラン打ってな」と激励され「頑張ります」と表情を引き締めた。
前日は4打数無安打だったが、交流で得た活力を1日遅れで結果につなげた。復帰6試合で3本目の1発だけでなく、4回無死一、二塁からの先制適時打も含め4打数4安打3打点。「終わったことは終わったこと。どんどん増やしていけるように」と、さらなる量産を誓った。【上田悠太】