
<中学硬式野球・第33回ヤングリーグ選手権大会 supported by エイジェック>◇7月26日◇兵庫・三木総合防災公園野球場ほか◇32チーム◇1回戦
南東北ヤングBCが壮絶な打ち合いの末に、初戦で敗退した。ヤングリーグの夏の全国大会に、東日本ブロック北日本ブロック代表として出場して、佐賀ヤング藤本BC(九州第3)に10-12で逆転負けした。春の全国大会で8強入りして、それ以上の結果が期待されたが、悔しい夏になった。
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「超攻撃野球」を貫いた。5回裏に佐賀藤本に5点を奪われ逆転されながら、6回表に4点を奪いかえし8-6とリードした。しかし、6回裏に再び逆襲され8-8。この回途中から再登板した志賀琉斗(3年)は1死満塁の大ピンチで、一塁走者のリードの大きさを見逃さなかった。振り向きざま、強く速いけん制球は、ピンポイントで低めを狙った。紙一重だった。タイミングはアウトだったかもしれない。しかし、白球は一塁手のミットをかすめファウルゾーンを転々とした。守備でも果敢にアウトを奪いに攻めた結果、8-10と逆転された。
最終回は3者凡退で終わった。藤宮健二監督が「もう1度逆転は…心が折れていたかもしれませんね」とナインを思いやった。淡路島での開会式直後に明石大橋を渡り、約50分かけて三木市総合防災公園球場に移動。酷暑とも戦った熱戦だった。
6回表に走者一掃の逆転3点三塁打を放つなど、この試合3安打の水野正翔(3年)は泣きじゃくった。春の全国大会で8強入りしたが、相手は4強入りしていた。「春を上回る意味でも、対戦したかったし、勝ちたい試合でした。逆転もしたけど、結果的には、相手投手を完全に打ち崩せなかった。逆転もできて、ミスもあったけど、やりきれた思いもある。でも、悔しいです」。
東日本ブロックで屈指の強豪に成長した今、全国の舞台で接戦を演じただけでは満足できない。南東北ヤングBCは勝って涙をこぼす日まで、打っても守っても攻め続ける。【久我悟】