
<日本ハム4-5ソフトバンク>◇31日◇エスコンフィールド
ソフトバンクが初対決となった新庄ハム期待の大型右腕の達を攻略し、再び首位に浮上した。初回に1点を先制し、4回に4番復帰の山川穂高内野手(33)のタイムリーなどで3点を追加。疲労を考慮し先発メンバーから周東を外したものの1番に入ったダウンズも2号ソロを放つなど打線が機能。「首位攻防」第3ラウンドを制した。7月は小久保ホークス月間最多タイの17勝(5敗1分け)。この勢いに乗って勝負の8月戦線で一気にV加速する。
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またトップの座を奪い返した。ソフトバンクが今季、急成長の大型右腕をしっかり攻略した。初回に1点を先制。打順が一回りした4回に日本ハム先発達に襲いかかった。先頭柳町、近藤の連打で無死一、二塁。6日の西武戦以来の4番に入った山川が長身右腕の武器であるフォークを仕留めた。カウント0-2からの4球目。三塁線への打球は清宮のグラブをはじく強襲タイムリー。
「簡単に追い込まれてしまいましたが、そこからいい対応ができました。チャンスを生かすことができてよかった」
集中力を高め、しっかり「4番」としての存在感を示した。4番打者での打点は5月13日の西武戦(京セラドーム大阪)以来の快音だった。山川の一打に打線も呼応。さらに、牧原大、谷川原が適時打。5安打を集め3点を挙げた。
不動のリードオフマン不在もしっかり穴を埋めた。左膝の痛みと腰痛を考慮して周東を先発メンバーから外れた。代役を務めたダウンズが先制起点の二塁打に、5回の第3打席では左中間に2号ソロをたたき込んだ。第2ラウンドこそ逆転負けを喫したものの、5回5得点と「先行逃げ切り」の自慢の攻撃パターンでカード勝ち越した。
「そんなに簡単に勝たせてくれませんよ。首位攻防ですからね。なかなかしんどい試合でしたね。首位? 関係ない。まだまだ49試合あるので」。小久保監督は再奪首も一笑に付して球場を後にした。終わってみれば1点差の緊迫ゲーム。それでも何より白星は大きい。小久保ホークス月間最多タイの17勝を挙げ、いよいよ勝負の8月戦線に突入する。【佐竹英治】