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【高校野球】大谷母校・花巻東がV3!「世界」意識し県外希望者受け入れ…優勝と育成両輪/岩手


花巻東対盛岡大付優勝が決まりマウンドに集まる花巻東ナイン(撮影・増田悦実)

<高校野球岩手大会:花巻東8-4盛岡大付>◇24日◇決勝◇きたぎんボールパーク

岩手から「世界」へ。花巻東が24日、史上初めて3年連続の甲子園切符を手にした。昨年と同じく決勝で盛岡大付を8-4で下し、8強入りしたセンバツに続く春夏連続出場を決めた。これまでドジャース大谷翔平、エンゼルス菊池雄星、スタンフォード大の佐々木麟太郎と海を渡ったOBを輩出してきた。今季から、さらに世界で活躍する選手の育成に注力。新時代のスター候補生らが、偉大な先輩もなしえなかった全国制覇に挑む。青森、熊本でも代表校が決まった。

   ◇   ◇   ◇

目が真っ赤に染まっていた。晴天に照らされた花巻東ナインの瞳が、涙で輝く。8-2の9回2死から2点を返された。2死二塁から、先発の2年生左腕、萬谷堅心が投じた126球目。相手の3番打者を二ゴロに打ち取り、甲子園切符を手にした。春の県大会は初戦負け、今夏は18年ぶりにノーシードからの挑戦だった。

佐々木洋監督(49)は「こんなに険しく厳しく長い夏はなかった」と、喜びに泣いた。試合後、応援席へ向け、あいさつ。ネットの向こうの仲間も跳ねていた。その中には今春入学した28人の半数、他県から来た14人の1年生もいた。

今年から新たに県外の希望者も受け入れている。「県外から取って勝つということではなく、世界から集まる学校にしなければならないと。世界へ羽ばたく人材を育てたい」。大谷、菊地、息子の麟太郎。海を渡る教え子を間近に見て「視野が狭かった」と痛感した。「高校は人生の滑走路。その通り道に甲子園がある」と、優勝と人材育成の両輪を掲げた。

4番古城大翔内野手(2年)は「下の学年も力を持ってる選手が数多くいる。上も下も同じ熱量持って、より競争に火がつく」と説く。巨人で内野守備コーチを務める茂幸さん(49)を父に持つ主砲は、5回に4連打を含む猛攻で6点を奪う中、中押しの適時打を放った。

卒業後に米大学進学を目指す中村耕太朗主将(3年)は「監督は視野を広くしてくれる。限界を自分たちで定めてしまうことがなくなるのが良さ」と力説する。部内で「世界」という言葉は日常。選手の視線は自然と高くなった。

岩手県勢の日本一は、まだない。岩手から世界へ。その途中にこそ-。「野球だけではなく、広く世界を見てほしい」。心に刻む師の願いを胸に、道を進む。【阿部健吾】

◆花巻東 1956年(昭31)創立の花巻商(のちの富士短大付花巻)と57年創立の谷村学院が82年に統合した私立校。生徒数は453人(うち女子336人)、野球部は56年創部で部員数は97人(うちマネジャー3人)。甲子園出場は春5度、夏は13度目。主なOBにエンゼルス菊池雄星、ドジャース大谷翔平ら。所在地は花巻市松園町55の1。小田島順造校長。

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