
<高校野球東東京大会:岩倉6-2帝京>◇23日◇準々決勝◇神宮
頼れる2年生が2発&強気リードで強豪をのみ込んだ。岩倉の9番河村柊希捕手が、帝京のプロ注目投手から2本の本塁打を放ち、2年ぶりのベスト4進出を手繰り寄せた。
2回2死二塁から、高校通算9号となる左越え2ランで先制。「高めの直球を狙い通りに打てた」。8回は左翼席へダメ押しの10号ソロ。「2本目は体が勝手に反応した」と集中力の高さを見せた。内角直球を捉え、坂本勇人の名前入りタオルで汗を拭った。憧れの人のように、内角球を右打席から巧みにさばいてみせた。
リード面でも魅せた。帝京打線の傾向を事前に分析し、外角直球とスライダーに強い打者が多いと判断。先発の上原、2番手の佐藤に対し、試合を通して内角を要求し続けた。7死球を与える荒れた展開となり、「申し訳なかったです。ただ、内角を攻めないと帝京打線は抑えられないと思った」と力を込めた。
「3年生を勝たせたい。甲子園に連れていきたい」。その一心でアウトを積み重ねた。準決勝は26日、修徳と対戦する。2年前の夏、準々決勝で8-1と快勝した相手だが、「特に意識していない。1本ずつ、自分たちの野球をするだけ」と闘志をにじませた。28年ぶり甲子園まであと2勝だ。