
不正賭博に関与した罪で逮捕、起訴されたオーストラリア1部ウェスタン・ユナイテッド元選手の檀崎竜孔(だんざき・りく)被告(25)が21日、メルボルン治安判事裁判所に出廷した。ESPNがオーストラリアメディアのAAP通信を介して報じている。
檀崎は4月と5月の4試合で故意にイエローカードを受ける不正行為に関与したとして、10件に渡る不正賭博容疑で訴追されている。故意にイエローカードを受けることが結果の不正操作に当たると認識しながら、金銭的利益を得るため行為に手を染めたとされている。
同裁判所の文書によると、檀崎は自身も賭けており、不正を働いたとされる4月27日のシドニーFC戦を含め「Bet365」で1375豪ドル(約13万2000円)を、5月22日にも「タブコープ・ベット」で3250豪ドル(約31万8500円)などの利益を得ている。
もう1人の日本人選手、ベイサイド・アルゴノーツ所属のFW平山勇太被告(27)も同日に出廷した。檀崎がイエローカードを受けた試合に賭け、1万7000ドル(約166万6000円)以上の利益を得るなど不正賭博への関与が18件。裁判所の文書によると、平山被告は檀崎被告がイエローカードを受ける可能性のあった複数の試合について、事前情報を持っていたとされている。
両被告とも罪状認否はしておらず、保釈中のままとなっている。弁護人は検察に対し処分転換の手続きを検討するよう求めており、裁判は8月13日に延期。次回も同じくメルボルン治安判事裁判所で行われる。
檀崎は青森山田高3年で18年度の全国高校選手権に優勝し、札幌へ加入。J2千葉にも所属した後、スコットランド1部マザーウェル、オーストラリアのブリスベン・ロアーズでもプレーしている。23年7月からウェスタン・ユナイテッドでプレーしていたが、昨季限りで退団している。