＜フレッシュオールスターゲーム：ウエスタン選抜－イースタン選抜＞◇20日◇レクザムボールパーク丸亀
初上陸の香川で、全イの日本ハム柴田獅子投手（19）がスターへの階段を上った。「九州のやわらかいうどんしか食べたことなかったので。コシがあるとか、そういうのを感じられた」。香川出身の先輩水野から、うどんを食べるよう促され、試合前にエネルギーをチャージ。二刀流ルーキーは、この日は投手専念で先発マウンドに上がり、1イニングを全うした。
「こういった雰囲気が好き」。ナイターの照明に照らされた187センチの大型右腕は堂々と大歓声を楽しんだ。全ウ先頭前川に初球を右前に運ばれるも、すぐさま立て直した。次打者森は直球2球で追い込み、最後はフォークで空振り三振。3球で料理し、首をかしげさせた。続く百崎への初球で自己最速154キロを計測。「ずっと思い切り投げていたので、そこまでは気にしてなかったですけど出て良かった」。粘られながらも球威が勝り、7球目150キロ直球で遊ゴロ。山中にはわずかに外れたボール球を見極められ四球を許したが、田村を151キロ直球で中飛に仕留めて無失点で切り抜けた。高校時代の最速149キロから5キロアップの154キロ直球と、プロ入り後に覚えたフォークの2球種だけで抑えた。
修学旅行以外は「県外へ出たことがない」と話す生粋の福岡っ子。スターの登竜門で結果を残した。2軍戦は8試合登板で勝ち負けなしの防御率2・31、打っても2本塁打。1軍デビューを目指す19歳は「できるだけ戦力になれたらって思いは変わらずある。早く1軍でやりたいなって」とコシのあるプレーで、上を目指す。【佐瀬百合子】
