
<練習試合:新潟L1―1新潟医療福祉大>◇20日◇新潟聖籠スポーツセンター◇前半45分、後半30分
女子WEリーグ新潟Lの期待のルーキーがアピールした。新潟医療福祉大と1-1で引き分けた試合で、FW藤原凛音(19)がチーム唯一のゴールを奪った。後半24分に中央付近から得点。1月の全日本高校女子選手権で6ゴールを挙げ、藤枝順心(静岡)を史上初の3連覇に導いた大器が、リーグ戦デビューに向けて歩みを進めている。
得点感覚の鋭さを発揮した。ボールを奪った直後に迷わず左足を振り、ゴールマウス右隅へ。「ファーストタッチでいい位置にボールを置くことができた」。13日のバニーズ群馬戦に続いて練習試合2点目。相手守備に囲まれながらも自信はあった。
もっとも、試合後に見せたのは笑みではなく涙。「守備がふがいなかった」。この日は右サイドハーフで先発したが、前半はコミュニケーション不足から相手の突破を許した。後半は、開始から右サイドバックに入って守備を重視。得点は後半途中に再び右サイドハーフに戻ってからだった。「予測と準備が前半よりできて、ポジショニングも良かった」。守備の視点で周囲を見た好影響が出た。
橋川和晃監督(54)は「まだまだ。サッカーの原理原則を覚えないと」と手厳しいが、同時に「いいものは持っている」と期待を寄せる。藤原も受け止めている。昨季途中の2月に加入し、本格的にシーズンに臨むのは今季から。「まず試合に出ること。そして得点」。課題をクリアする日々が続く。【斎藤慎一郎】