
<楽天2-5日本ハム>◇19日◇楽天モバイルパーク
パ・リーグ首位の日本ハムが前半戦ラストカードで白星発進した。16安打と打線が爆発。その中でソロ本塁打3本だけでなく、残り13安打、すべて単打だったことも注目に値する。
本塁打の陰に隠れ目立たないが、6回のエンドランを生かした1点は、勝敗を左右するものだった。1点リードの6回、1死から万波中正外野手(25)の15号ソロで3点目。さらに1死一塁から新庄剛志監督(53)が、エンドランを仕掛た。伏見は初球を打ち、打球は三塁へのゴロだったが、一塁走者の清宮幸が悠々二塁セーフとなり、伏見も内野安打で出塁し1死一、二塁とチャンスを広げた。さらに2死満塁で五十幡亮汰外野手(26)の右前適時打で、4点目を加えた。
指揮官は、意図を説明。「ちょっと(伏見が)バットを出せてない状態だったんで。初球にエンドランでバット出させようと思って。そしたらヒットが出て、その後もヒットでつながったから。振れてない選手にはエンドランを出すケースはちょっとありますね。でも、ここからはどんな選手でもセーフティーもあれば、一、二塁でのバントもあれば。ピッチャーがいいだけに、いろんな作戦を使って、1点は取りいきたいですね」。この日は苦しんでいた万波が覚醒し2打席連発。レイエスと本塁打1、2位を争う。さらに、3年半、鍛え上げてきた選手の感度を生かした新庄流の仕掛けも融合し、パの覇権争いを抜け出していく。