<明治安田J1:東京3-2浦和>◇19日◇第24節◇味スタ
FC東京DF長友佑都(38)が浦和レッズを相手にフル出場し、2得点に絡み勝利の立役者となった。
前半6分に右からの鋭いクロスでMF遠藤渓太の頭でのゴールをアシスト。1-2で迎えた後半21分に再び右からクロスボールを送り、受けたFWマルセロ・ヒアンが粘り強くシュートをねじ込み同点とした。
この勢いのままに押し込み同43分にFW仲川輝人の勝ち越し点が飛び出した。「前回やられたので意地を見せたかった。FC東京の魂を見せられた」。前回5月17日にアウェーで対戦した時は2-3と逆転負けを喫していただけに、充実感がにじんだ。
元浦和DFショルツが6月にカタールのアルワクラから加入。この日はセンターバックの右に入り、最終ラインで熟練のプレーを披露した。そのおかげで右サイドバックの長友は果敢にオーバーラップを仕掛けることができ、2得点につなげた。
「ショルツがうまいので、本当に余計なことを考えずにポジションが取れますし、彼が1個はがしたらり持ち出したりすることによって、相手が食い付いて自分がフリーになったりとか、相手サイドバックのところで遠藤と2対1が作れたりとかできた。彼のスキルの高さは非常に目を見張るものがあります」
日本代表として東アジアE-1選手権(韓国)に臨み、主将としてチームをまとめ大会連覇に貢献した。そこから戻ってきて早速、代表らしい攻守に高いレベルのプレーを見せつけた。
「W杯は行くと自分の中で決めているので、あとは自分がそのW杯に照準を合わせ、コンディションを上げていくだけだというところなので。まだまだ全然上がるので、今の感覚としては7割、8割くらい。ここからW杯仕様のコンディションとフィジカルレベルにもっていこうとちゃんと逆算して考えています」
長友らしい力強い言葉。9月12日で39歳となるが、衰えることなく、この日はアディショナルタイムを含め100分超の試合を走り切った。何より経験値の高さを生かし、FC東京では存在感を高めている。
「もう勝つべくして勝った。内容も含めて。非常に選手には自信になると思いますし、僕自身もE-1を含め、今日の試合も含め、ここまでやってきたことは間違っていなかったということを、自分の中で証明できた。自信を持ってまた一段階上げていきます」
この日の観衆は3万5687人。熱気あふれるスタジアムのエネルギーが、熱血漢長友の背中を押した。