
<カブス4-1レッドソックス>◇18日(日本時間19日)◇リグリーフィールド
オールスター休みを生かした。カブス鈴木誠也外野手(30)が18日(日本時間19日)、本拠地シカゴでのレッドソックス戦で、26号先制3ランを放った。6日以来7試合ぶりの1発で打点を80に伸ばし、スアレス(ダイヤモンドバックス)を抜いてナ・リーグの打点王争いで再びトップに立った。好成績を残しながら選出されなかった球宴期間中にしっかり休み、回復した体力を見せつけた。
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オールスター級の実力を一振りで証明した。球宴明け初戦の鈴木の第1打席だ。1回無死一、二塁から初球の外角高め、93・5マイル(約150キロ)の直球をたたき、中越えの飛距離119メートルの先制3ランとした。
「(1、2番が)数多く投げさせてくれたおかげで、どういう球種か、なんとなく分かっていた。元々コントロールが悪くない投手が(制球に)苦しんでたので、(ストライクを)入れに来るかなというのもあったので。自分の感覚じゃないですけど、直感でいきました」。初球アーチは今季3本目。高めのボールゾーンを振ったが「ボール球を打ったらしゃあないし、三振したらしゃあない」と割り切っていた。
4日間あった球宴休みを生かした。
前半戦でナ・リーグ2位タイの77打点、4位タイの25本塁打と好成績を残したが、球宴では指名打者に大谷(ドジャース)シュワバー(フィリーズ)と好打者がひしめいており選外に。祭典は「ずっと寝ていて見てないです。1度も」と、ひたすら体力回復に専念した。「初めて前半戦で大きなけがなくいけたので、結構、疲労感も大きかった。初めての体験でしっかり休めたのはよかった」と前向きに捉えていた。
実は、球宴の本塁打競争に招待されていたという。「お誘いはありましたけど、僕が出ても勝てないので」と辞退していたことを明かし、報道陣から理由を問われると「体を見てもらえれば」と、横にいた筋骨隆々のエドウィン・スタンベリー通訳に視線をやりながら自虐気味に話した。「エド君なら勝てたかもしれない」とジョークで会場を笑いで包んで、してやったりの笑顔だ。
3打点を追加し、スアレスを抜いて、ナ・リーグの打点王争いで再びトップに立った。「ここまで打点だったり、ホームランが打てるとは思ってなかった。正直ビックリしてますけど、引き続きやっていきたいなと思います」。中地区の首位を走るチームで、今後も中軸として打線をけん引していく。