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【高校野球】福岡大若葉がV候補に惜敗 公立校辞めた指揮官がナインに求める「当事者性」/福岡


西日本短大付対福岡大若葉 福岡大若葉・土井監督(中央)(撮影・佐藤究)

<高校野球福岡大会:西日本短大付2-1福岡大若葉>◇19日◇5回戦◇久留米市野球場

ノーシードの福岡大若葉が、V候補の西日本短大付を、あと1歩のところまで追い詰めた。

試合後、土井誉仁(たかひと)監督(54)は「もう1歩ですよね。本気で倒しにいったんですけどね」。悔しさをにじませながらも、どこかやり切った表情を浮かべた。

0-2で迎えた8回に1点を返し、なおも1死満塁だった。だが、後続が2者凡退。1点差の最終回は2死一、二塁と見せ場を演出も、あと1本が出なかった。「あそこでひっくり返せなかったのは力がちょっと足りなかったです。でも、ベストゲームに近いですよね」と振り返った。

21年4月に同校へ赴任。岐阜県内の公立教員を辞め「私立で勝負がしたい」と一念発起し、縁もゆかりもない激戦区の福岡で再出発した。今年で就任5年目。一貫して選手に求めるのは「当事者性」だ。ナインが主体となって考える野球をモットーにする。試合中のノーサインは当然で、当日のスタメンも選手間同士で決定。この日先発マウンドに上がったのは1年生左腕、浦野慶臣(けいしん)で7回0/3を投げ7安打2失点の好投だった。

根底にあるのは「部活は子どもたちが好きでやっている野球。そこは最大限に尊重したい」。だからこそ、9回無死一塁の場面でも犠打はしなかった。選手の意見を尊重した形だ。周囲からはセオリー度外視とも言えるスタイルに「野球が面白い」との声がある一方で「ぬるいんじゃないか」。「生徒に好き勝手にやらせている」などの批判的な声も上がる。だが、指揮官の信念が揺らぐことはない。

昨夏は創部初の4強入りを果たし、今大会も堂々の16強入りだ。「(選手を)信頼して、任せているだけです」と言う。

「このスタイルで甲子園に出ないと意味がないです。相手にリスペクトはしていますが、このスタイルで従来の強豪校を破る。違うスタイルで倒して、甲子園で勝つ」と青写真を描く。土井監督の挑戦はまだまだ続いていく。

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