
<高校野球京都大会:龍谷大平安4-1日星>◇16日◇3回戦◇太陽が丘球場
プロ注目の中西創大内野手(3年)を擁する日星が龍谷大平安に敗れ、3回戦で姿を消した。
1年秋に日星へと転入した中西は、規定により今春が公式戦デビュー。最初で最後の夏が幕を閉じた。
この日はチーム唯一のマルチ安打。「転入してきた自分を受け入れてくれた仲間のために意地で打った」と振り返る2本目は、9回2死から放った内野安打となった。
生まれ育った舞鶴を離れ、岐阜県の高校に入学。全寮制の環境が合わず、1度は野球が嫌いにまでなりかけた。舞鶴市の実家から通える日星に転入してからは野球の楽しさを思い出し、食事面や家での自主練など両親の献身的なサポートもあり、体も大きく成長した。
父の中(あたる)さん(41)は「独り立ちしてもらいたくて岐阜に送り出したけど、創大には今の環境が合ってたんでしょうね」と振り返った。母の亜紀子さん(41)は「昔から負けず嫌いで諦めようとしない、創大らしさが詰まったヒットが9回に見られて良かった。今後も変わらず全力でサポートしていきます」と息子の成長に目を細めていた。
この日も複数球団のスカウトがネット裏から熱視線を送っており、プロ志望届を提出する予定。「育成でプロ1本。守備が自分武器だと思っているので、グラブさばきで魅了できる選手になりたい」と意気込んだ。