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【ソフトバンク】プロ初勝利の前田悠伍「めちゃくちゃ楽しかった」三重殺の直前に笑えた理由とは


楽天対ソフトバンク プロ初勝利を挙げウイニングボールを手に笑顔を見せる前田悠(撮影・水谷安孝)

<楽天3-5ソフトバンク>◇13日◇楽天モバイルパーク

ソフトバンク前田悠伍投手(19)が悲願のプロ初勝利を手にした。敵地楽天戦で今季初登板先発し、6回4安打無失点。6回無死一、二塁では珍しい三重殺でピンチを切り抜けた。大阪桐蔭から23年ドラフト1位で入団した未来のエース候補。昨季はプロ初登板で3回6失点だったが、リベンジのマウンドで快投を見せた。チームは連敗を「3」で止め、2位に浮上した。

   ◇   ◇   ◇

めったに起こらないトリプルプレーの直前、前田悠がニヤリと笑った。「なんか、めちゃくちゃ楽しかったというか。それで自然とやってやろうという気持ちになった」。19歳とは思えない強心臓で自らプロ初勝利を引き寄せた。

5-0の6回無死一、二塁。前田悠にとってこの日最大のピンチでリーグ首位打者の村林を三ゴロで三重殺に仕留めた。「野手のみなさんに本当に感謝です」。完成した瞬間は初々しい無邪気な笑顔だ。6回4安打無失点。今季初登板初先発で悲願のプロ初勝利をあげ「ようやくプロ野球生活がスタートした」とウイニングボールを手に取った。

悪夢の2試合が前田悠を強くした。3年前の22年8月18日、夏の甲子園準々決勝。当時の優勝候補だった大阪桐蔭の2年生エース前田悠は、快進撃を見せていた下関国際(山口)に逆転勝ちを許した。「応援も聞こえてなかった。頭が真っ白」。下関国際を後押しする地鳴りのような歓声と手拍子が、自らの胸を支配した。「捕手の声も内野の声も聞こえない。今までにも経験したことがない感じ。全員が敵のように感じた」。1球の怖さを知り「自分のいま投げられるベストを投げる」意識をしみこませた。敵地仙台でも物おじせず、笑えるのもうなずける。

もう1試合は高卒1年目の24年10月1日。オリックス戦でプロ初登板初先発し、3回6失点でKOされた。味方が逆転して黒星がつかない「強運デビュー」だったが、出ばなをくじかれた。同年オフは大阪桐蔭の恩師、西谷監督に「全く通用しませんでした。次に1軍に上げていただいたら2度と抹消されないくらいの力を身につけます」と宣言。面識のなかったカブス今永に弟子入りするなど、向上心を胸に鍛錬を積んだ。

小久保監督は「高校時代を思い出せ。いろんな球場で投げてきてやろ」と“魔法の言葉”をかけて19歳を鼓舞した。次回登板は「休み明けに最終決定」としたが、ローテ入りへ十分な結果を示した。チームの連敗も「3」で止まり、2位浮上。ソフトバンクには明るい未来がある。【只松憲】

▼ソフトバンクは6回、村林の三塁ゴロを捕球したダウンズが三塁ベースを踏み、二塁、一塁と転送して三重殺を完成。三重殺は22年4月27日中日が阪神戦で記録して以来、プロ野球175度目(パ・リーグ87度目)。ソフトバンクでは14年4月22日日本ハム戦で記録して以来、11年ぶり。

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