
<阪神-巨人>◇2日◇甲子園
前夜“暴走”で憤死した巨人トレイ・キャベッジ外野手(28)に汚名返上に機会はあるのか。
初戦は1点を追う7回に9番西舘の代打で登場。阪神桐敷から右前打を放つも、一気に二塁を狙いタッチアウトになった。引き寄せるはずだった反撃ムードが一瞬にして消えた。
キャベッジは「点差をもうちょっと考えて走塁するべきだった。自分が一塁を蹴った時点では、まだライトの森下選手のところにボールが飛んでなかったので、行けるかなと思ったんですけど、もうちょっと考えるべきだったかなというふうに思います」と振り返った。
キャベッジは来日1年目の助っ人で23年はシーズンのエンゼルス傘下3Aビーズに所属。81試合に出場し、打率2割8分7厘、23本塁打、64打点に加え、24盗塁をマークした。同7月にメジャー契約を結び、メジャーでは22試合に出場。打率2割8厘、1本塁打、7打点だった。24年はアストロズでプレーし、昨オフに巨人に入団。今季開幕戦のヤクルト戦でいきなり1号2ランを放ち、続く同2戦目でも2戦連発となる2号3ランを放った。
鮮烈デビューも徐々に状態は悪化。6月22日西武戦以降は4試合連続でスタメンから外れている。前夜の一打は6月17日の日本ハム戦以来の安打だったが、手痛い判断ミスを犯した。阿部監督からも「アグレッシブであれを済ましていいのかっていうね。『野球を知りません』と『アグレッシブ』は紙一重かもしんないけど、そうでは済ましてほしくない」と指摘された。
一方でキャベッジが反攻に転じるデータもかすかに残る。阪神守護神の岩崎との対戦はここまで3打数2安打の打率6割6分7厘。守護神を登板させる展開を避けたいところだが、土壇場でチームを助ける一打に期待したい。