
今年の4月に始動した浦和学院女子硬式野球部は28日、さいたま市内でスポンサー企業の名前が入った新ユニホームを披露し、榎本惟花主将(1年)が「日本一になって、いい女になります」と力強く宣言した。
7月6日のリーグ戦から新ユニホームを着用予定で、この日に出陣式も行った。監督として同校野球部を春夏通算22度の甲子園に導いた森士部長(61)は「男子野球部ではできないかたち。民間企業の支援も受け、費用面での負担が減ることによって野球をやれる子が増える」と、スポンサー企業への感謝を口にした。
チームは、関東女子硬式野球連盟に所属。高校部門のジャイアンツ杯争奪ヴィーナスリーグに参加しており、5月11日に行われたリーグ戦の初戦で公式戦初勝利を挙げた。しかし、それ以降は勝利なし。高田涼太監督(30)は「新しいユニホームを着用して、気持ちも新たに試合に挑んでいく」と2勝目に向けて、意気込んだ。
同校の理事長を務める神成裕氏(74)が3年前に女子野球部の創設を提案。昨年6月から本格的に選手募集等の活動を開始し、今年の4月に発足した。部員は全員1年生。榎本主将は「先輩がいないことで、自分たちの雰囲気がつくれる。やりたい野球ができる」と入部に至った経緯を明かした。
部活動の新たなかたちの先駆けとしての役割も担う。女子野球部の活動は、森部長が理事長を務めるNPO法人ファイアーレッズメディカルスポーツクラブに業務委託している。森部長は「時代の流れのモデルケースになれば」と、部活動の地域移行を意識したチームづくりの方針を明かした。