
20本塁打&50打点、チャ~ンス! 阪神佐藤輝明内野手(26)が、リーグ戦再開となる27日ヤクルト戦(神宮)から、再び本塁打&打点の量産態勢に入る。交流戦ブレーク最終日となった26日、甲子園室内練習場で調整を終えて東京入り。ビジター球場では、最多の通算17本塁打を放っている敵地へ向けて「チャンスです!」と鼻息は荒い。ぐんぐん数字を伸ばし、2位DeNAとの3・5ゲーム差を広げにかかる。
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梅雨時のジメジメとした空気を吹き飛ばすように、佐藤輝の元気な声がカラっと響きわたった。
「いいイメージというか…。(神宮球場は)狭いんでね。チャンスです!」
これまで何度もアーチをかけてきた敵地。“チャンス”をものにして、威勢良くスタートする。
通算103本塁打の佐藤輝はこれまで神宮で通算17本塁打を放ち、球場別では本拠地甲子園に次ぐ2番目の多さ。プロ2年目の22年からは、打率3割以上の成績を残している。今年はまだ4月17日の1本ながら、4番としては今季初となるアーチで、逆転決勝5号2ランと勝負強さを見せつけた。
区切りの数字もすぐそこだ。交流戦では12球団1位の6本塁打を放ち、現在打率2割7分9厘で、ともにリーグトップの19本塁打、49打点。本塁打は2年ぶりの20号まであと1本。森下と両リーグトップで並ぶ打点も、50打点へあと1と迫る。どちらもキャリアハイを更新するペースで、得意の神宮から一気に数字を積み重ねたい。
交流戦ブレーク期間は大山、森下とともに個別で打撃練習を行う日もあり、入念にコンディション調整に努めた。「この3、4日でいい調整ができたと思うので。明日からまた頑張ります」。レギュラーシーズン約半分の70試合を終えて疲れも出てくる中、いいリフレッシュの時間となった様子。5月末から守る右翼に当分は固定される方向だが、いつ三塁に戻ってもいいように「もちろん、準備していきたいと思います」と頼もしい。
リーグ再開へ向け、藤川監督も「疲労も抜けて、非常に楽しみだなと。いいリスタートにしたいですね」とナインの戦いぶりに期待する。2位DeNAとは3・5差。4番が打ちまくれば、虎の独走も見えてくる。【磯綾乃】
◆阪神佐藤輝の球場別通算本塁打 プロ5年間で本拠地の甲子園では通算35本塁打をマーク。神宮は2番目に多い17本塁打、ビジターでは最多だ。次いでマツダスタジアムと東京ドームの10、横浜の9、バンテリンドームの8。京セラドーム大阪では4本塁打、ベルーナドームでもパ・リーグ球場で最も多い4本塁打を放っている。