
大リーグのマリナーズなどで活躍した、イチロー氏(51=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)が20日、大阪・関西万博2025で行われた「PEACE FOR ALL」3周年記念トークセッションに登場した。「好きなことを見つけて扉を開こう」をテーマに開催された同イベント。高校、大学合わせて125人の学生の前で夢などについて語った。
壇上では、代表して登壇した学生3名殻の質問にも回答した。現在、就職活動などに取り組んでいる同大3年生の溝垣茉由(みぞがき・まゆ)さんからは「(社会などで)決まった流れがある中、(自分が)違うと思った時にどこまでその気持ちに従えばいいか。自分の気持ちに従った時に、将来無理じゃないかと怖気付く時も」と将来を見据えた質問を受けた。
悩む学生にイチロー氏は「やりたいことやったら?」と回答。「今やっていることが正解かはわからない。何年後かに正解が出る。不安だよ。怖いし。けれど、その程度で跳ね返せるなら本当にやりたいのか、とも思う。僕は野球で長い間やってきたけど、『こんな細い体じゃできない』と。そればっかり(言われた)。でも僕はやりたいからやってきたし。後悔はないよね。人に背中を押してもらうことはあっても、人に扉を開けてもらうことはない。自らの力で扉を開けていく。その勇気は必要だと思う」と背中を押した。