
J3奈良クラブは12日、中田一三監督(52)との契約を解除し、5月までJ2カターレ富山で指揮を執っていた小田切道治氏(42)が新たに監督に就任すると発表した。
中田監督は6日の練習中に不適切な行為があったとして調査が行われ、ダリオコーチが暫定的に指揮を執っていた。
この日のクラブの発表によると、中田監督は6日の練習指導中に選手と意見がぶつかり、監督の頭部が選手の体に当たる行為が確認された。クラブはこの状況をJリーグに報告し、公表していた。
その後クラブは選手とスタッフ全員への個別ヒアリングを実施し、過去にも強い言葉や表現よりすれ違いが生じた事例があったことを確認。9日には中田監督が不適切行為を謝罪し、本人からの契約解除申し入れにより、双方合意の下で契約解除となったと説明している。
中田監督はクラブを通じてコメントを発表。「今回の事象は、いかなる理由があろうとも決して許されるものではなく、監督として、また社会人としての自覚と責任を著しく欠いた行動であったと、重く受け止めております。私は今、自身の未熟さと真摯に向き合い、深い反省の中におります。感情のコントロール、伝え方や関わり方の未熟さは、これまでも周囲から指摘を受けてきた課題でありながら、改善が十分でなかったことが、今回の結果を招いたと痛感しています。どれだけ後悔しても、過ぎた行動を取り戻すことはできません。ただただ、関係するすべての皆様に心から謝罪をお伝えしたく、この場を借りて申し上げます。今後、指導者として、また一人の人間として、自らを律し、同じ過ちを二度と起こさぬよう、自身の根本改善に徹底して取り組むことを、ここに誓います。このたびは、本当に申し訳ございませんでした」と謝罪した。
新たに就任した小田切監督は「これまでの経験を活かしサッカーに対して、ド誠実にド真剣に向き合い、選手・スタッフ・ファン・スポンサーの皆様と一丸となり、目の前の試合を全力で闘います! 熱いご声援、どうぞよろしくお願い致します」と意気込んだ。リーグへの登録は13日に承認される見込みで、14日ガイナーレ鳥取戦からベンチ入りする予定となっている。