
日本代表はフレッシュな陣容で26年W杯北中米大会アジア最終予選を戦い抜いた。10試合のスタメンの平均年齢は26・5歳。苦戦しながらも突破を決めた前回22年カタール大会の28・6歳から2歳も若返った。6-0で大勝した10日のインドネシア戦ではMF久保建英がW杯最終予選で日本代表最年少となる24歳6日でゲームキャプテンを務めた。これまでの記録は06年ドイツ大会のDF宮本恒靖で28歳2日だった。
日本史上最速の3試合を残して突破を決めたことで、森保監督は若い力を積極的に試した。6月の2試合で7人が代表デビュー。18歳のMF佐藤龍之介はW杯最終予選における日本の最年少出場記録を更新した。本大会出場決定直後の3月25日のサウジアラビア戦では20歳のDF高井幸大が代表初スタメンを果たした。
前回大会の最終予選は日本の国際Aマッチ史上最高齢の29・7歳でスタートした。その初戦でつまずき、第3戦を終えて1勝2敗と低迷した。その後も苦しい戦いが続き、勝ったとしても1点差。経験と実績のある選手がしぶとく勝ち点を拾ってきたといえる一方で、爆発力を欠き、得失点差でW杯出場を逃すケースも考えられた。
今回はそんな心配もなく、早々と突破。10試合で計30ゴールを奪った。6月の2試合のスタメンの平均年齢は、5日のオーストラリア戦が日本のW杯最終予選で最年少の24・7歳。10日のインドネシア戦も24・9歳だった。24歳になったばかりの久保が代表で初めてキャプテンマークを巻き、MF堂安律が不在の中、10番を背負った。
練習からチームの一体感を高める38歳のDF長友佑都は最後までベンチ外。「どんな役割でも今の自分ができることを日本代表のためにやりたい気持ちはあります。でも、あきらめないですよ」。若手の突き上げが競争意識をさらに高める。【石川秀和】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「データが語る」)