
<日本生命セ・パ交流戦:DeNA4-7日本ハム>◇7日◇横浜
日本ハム五十幡亮汰外野手(26)が新庄監督プロデュースの新打法で2年ぶりの1試合3安打をマークした。「積極的にいこうと思っていたので良かった」。1回はDeNA大貫の137キロカットボールの軌道に合わせてバットを出し、中前打。2、4回も同様の意識で右越え適時三塁打、左前適時打と続けた。
約1カ月前から指揮官の指導で、フライが上がりやすい上からたたくスイングをやめた。取り組むのは「(投球の)ラインにしっかり(バットを)入れて打とうっていう打撃」。バットを肩に担ぐように構えるのも、目指す打撃の形を体現しやすいからだ。
新庄監督からはインスタグラムのDMで、参考資料がたくさん送られている。ドジャースのフリーマンや金慧成、ソフトバンク柳町に阪神近本ら、投球の軌道にバットを入れるタイプの打者の映像。それを見ながらイメージも膨らませ、地道に打撃練習を繰り返してきただけに「少しずついい方向にいってるかな」と手応えを感じた。
球界でも随一の俊足をもつからこそ、出塁率を高めていきたい。新庄監督も「僕が彼に伝えている打撃フォームとは、ちょっと違うんですけど…」と、まだ改善の余地があると見ている。それでも方向性は間違いない。「上からたたいてフライを上げる打撃から(目指すは)フリーマン(の打撃)でいっての一、二塁間にスピンがかかって抜けていくゴロ。五十幡くんが(塁)に出たら(相手も)嫌でしょうね」と期待する。
五十幡も指揮官に同調した。「最後の2打席はボール球に少し手を出してしまった。もっと突き詰めてやっていけたら」。継続は力なり。類いまれな足を生かす打撃を追求して、もっと勝利に貢献していく。【木下大輔】