
<東京6大学野球:明大5-6早大>◇優勝決定戦◇4日◇神宮
3日に逝去した故長嶋茂雄さんの母校・立大ナインが、閉会式に喪章を付けて臨んだ。長嶋さんの大学時代の戦績とプレー写真がビジョンで紹介され、選手、関係者、観客が一斉に黙とうをささげた。
立大・木村泰雄監督は「昨日の練習中に、マネジャーから連絡があって非常にびっくりしました。我々もお会いする機会がない中で、優勝して日本一になればお会いできる機会もあるかしれないと思って頑張ってきましたけど、そこまでの力がなく、お会いする前に亡くなられてしまったということで、非常に残念に思っています」と肩を落とした。
埼玉・志木の合宿所には、17年に全日本選手権で優勝した時に書いてもらったサインバットや、観戦した時の写真が飾られている。長嶋さんが掲載されている雑誌もすべて保管されているという。
「長嶋さんは大学時代からものすごく厳しい練習をされて、その努力の結果が偉大な結果につながったということで、数々のそういう練習の話は伝え聞いております。そういうものを野球部、現場の選手たちに伝えながら、努力すること、そしてグランドで全力プレーすること。長嶋さんがやられてきたことを引き継ぎいでいきたいと思います」と決意を新たにした。
立大として66年春の槌田誠以来59年ぶり2人目となる3冠王を獲得した山形球道外野手(4年=興南)は「素直にうれしいです」と声を弾ませた。長嶋さんの訃報に接し、「小さな頃から知ってる方で、偉大な先輩なんですけども、1度もお会いすることなくお亡くなりになられてしまった。元気なうちに立教の優勝を見せてあげれば、後輩としては良かったのかなと思います」と悔しがった。
西川侑志主将(4年=神戸国際大付)は「長嶋さんが袖を通された縦縞のユニホームを着て、今グラウンドで戦っていることに、改めて本当に素晴らしいことなんだなっていうのを昨日のことがあってから感じました。お元気なうちに優勝を見せたかったっていうところにつきるんですけど、秋が待ってるので。秋は絶対に優勝していい報告ができるように。長嶋さんが努力されたように、私たちもしっかり努力をして優勝したいなと思います」と偉大なOBへの優勝報告を誓った。