
<中日1-5阪神>◇25日◇バンテリンドーム
阪神藤川監督の攻撃型オーダー変更が上々の効果を発揮した。三塁が本職の4番佐藤輝をプロ5年目で初めて左翼起用。状態を上げている新助っ人ヘルナンデスを「6番三塁」で来日初先発させた。助っ人は5回無死一塁から四球を選び、先制スクイズへの流れをお膳立て。7回は先頭で攻撃の起点となる左翼線二塁打で初長打も記録し、「監督にチャンスを与えていただいて本当に感謝してます。少しずつ状態も良くなっている」と表情を緩めた。
左翼手の佐藤輝は9回に福永のライナー二塁打で頭上を越される場面もあったが、直前のブライトの飛球は無難に処理。バットでも今季3度目の猛打賞で打線をけん引した。右翼経験はあったが「(左翼は)難しさもあった。これからもあるかもしれないので、しっかり練習して守れるように頑張ろうと思います」。打撃への影響については「別に特に何もないです」とサラリ受け流した。
藤川監督は新オプションについて「森下のレフトもあると思いますし。1年間戦っていく上で必要と思えば、それが大きな決断でもしなければいけない」と力を込めた。筒井外野守備兼走塁コーチは「キャンプから準備を固めてきた。しっかりやり込んでいきながら、という形になる」と左翼・佐藤輝、三塁・ヘルナンデスの継続起用も示唆。V奪回への選択肢がまた増えた。【伊東大介】