
<関西学生野球:近大2-2関大>◇第7週第1日◇24日◇わかさスタジアム京都
関学大、立命大と優勝を争う近大が関大と延長12回を戦い、引き分けた。
試合中盤までは大苦戦だった。関大に4回に2点を先制され、打線は関大・荒谷絋匡投手(4年=佐賀北)を打てず6回まで無安打無得点。8回にようやく荒谷を捉え、今秋ドラフト候補の勝田成(なる)主将(4年=関大北陽)の適時打などで追いついた。だがその後も9回裏2死満塁、延長11回裏1死一、三塁と、何度もサヨナラ負けのピンチを背負った。雨が降りしきる中、何度も危機をしのぎにしのいだ。
勝ちがなくなった延長12回裏も無死二、三塁の大ピンチを背負うが、相手3番の打球を処理した二塁・勝田が、ホームに向かった三塁走者を三本間に挟まず三塁ベースまで追い込んでアウトにし、二塁走者の三進を許さず。1死一、二塁で相手4番を二塁併殺に仕留め、守り切った。
勝田は「三塁走者をアウトにしても、二塁走者に三塁に進まれるとスクイズなどで点を取られてしまう。絶対に次の塁には進ませないように」と振り返った。勝田は昨年、3年で大学日本代表に選ばれ、強化合宿を視察した侍ジャパンの井端監督に「すごく野球をわかっていて好みのタイプの選手」と認められた。今秋ドラフト候補の実力を披露。激しい優勝争いのさなかでこの試合を落としていれば、痛恨の1敗になるところだった。光元一洋監督(50)は「勝ちたい試合ではありましたが、途中まで打てなかった状況を考えれば、よく引き分けに持ち込めた。勝ちに等しい引き分けだと思います」と選手たちをねぎらった。