
<FA杯:クリスタルパレス1-0マンチェスターC>◇17日◇決勝◇ウェンブリー・スタジアム
イングランド協会(FA)カップ決勝は17日、ロンドンのウェンブリー・スタジアムで行われ、MF鎌田大地(28)がフル出場したクリスタルパレスがマンチェスター・シティーを1-0で下し、初優勝を飾った。クリスタルパレスの主要タイトルは初。リーグ戦は現在12位だが、来季の欧州リーグ(EL)の出場権を獲得した。
ボランチとして先発した鎌田を起点に先制点を奪った。前半16分、FWマテタが落としたボールを、体勢を崩しながら前方へパス。それが再びマテタにつながり、右サイドに展開された。攻め上がったDFムニョスが鋭いクロスを送ると、そこに走り込んだFWエゼが右足ダイレクトで蹴り込んだ。絶好調のエゼは公式戦5戦連発となった。
だが、前半33分過ぎにチームはPKを献上。DFミッチェルがMFベルナルド・シウバをペナルティーエリア内で倒した。キッカーはFWマルムシュ。右足でのキックをGKヘンダーソンがコースを読み切って右手で防いだ。そのこぼれ球にFWハーランドが詰めたが、それもヘンダーソンががっちりキャッチした。鎌田も守護神のプレーに両手を挙げて喜んだ。
鎌田は後半11分にゴール前まで素早く戻って相手のシュートをスライディングでブロックするなど奮闘。クリスタルパレスの最終的なボール保持率は22%で、この数字が示すように押し込まれる展開が続いたが、粘り強く1点を守り抜き、鎌田は笑顔でカップを掲げた。
アイントラハト・フランクフルト時代にも鎌田とともにELを制したグラスナー監督は、英BBCに「信じられない。本当に守備の時間が長かった。ピッチ上のスピリットと一体感が素晴らしかった。我々は忍耐強かった」とクラブ初のタイトルを喜んだ。