
<広島3-0巨人>◇14日◇マツダスタジアム
広島大瀬良大地投手(33)が、7回無失点で2勝目を挙げた。前回敗れている巨人相手に、スライダーやチェンジアップなど得意球カットボールよりも遅い球種を効果的に使った。「球速帯を変えながら、うまく低めに決まってくれた」。7回まで106球。21アウトのうち11アウト(併殺打含む)がゴロアウトで、三塁すら踏ませなかった。
今季も好投しても、報われない登板が続いた。前回巨人と対戦した4月30日も5回まで無失点に抑えながら、6回に2四球から失点して敗れた。「今日は無四球で終えたい気持ちが一番強かったので、ストライクゾーンに集めながら打たせて取っていこうと思っていた」。宣言通りに無四球。ゼロを並べた。
ウイニングボールを届けたい人もいた。白星を得られない中で、折り紙でお手製の白星をプレゼントしてくれた長男が2日前に3歳の誕生日を迎えた。「また遊び道具になると思いますけど、持っていこう」。打撃にも厳しい愛息に、この日は5回に放った安打の報告もできる。
大黒柱の2勝目で、今季巨人戦本拠地5連勝となった。新井監督は「援護がない中でも粘り強く投げることができるのが彼の強みだと思う。あまり調子が良くないときでも何とかというのが伝わる」とマウンドでの姿をたたえた。【前原淳】
広島ファビアン(12試合連続安打で打率リーグトップに)「知らなかった。あまり自分の成績は意識していない。毎試合、集中している。打率や何試合連続ヒットは気にしていない。チームが勝てるように頑張ってるだけだよ」