
<オリックス5-0ロッテ>◇4月30日◇京セラドーム大阪
オリックス太田椋内野手(24)が球団史に名を残した。1-0の3回、1死二、三塁の好機で打席へ。ロッテ種市のカウント2-1の4球目、低めのフォークに合わせ、中前へ2点適時打を決めた。
「みんながつないだチャンス。内野が下がっていたので、内野ゴロでも1点。前に飛ばそうと思って、楽に立ってました」
これで球団右打者では84年4月のブーマー、03年9月の谷佳知の月間最多39安打に並んだ。前日までにあと1に迫り、「知ってましたけど、試合中は別に覚えてなかったです」。目の前の1球に集中した。パ・リーグの4月安打数でもブーマー、02年の小笠原(日本ハム)に並び、歴代5位に入った。
開幕から全試合に出場し、打率4割1分1厘。あまりの好調ぶりに自らの想像より「はるか上で」と笑みをこぼした。岸田監督も「調子よく今いってるので。対策もされるでしょうけど、このまま思い切って行ってくれたら」とたたえた。
18年ドラフト1位で入団し、度重なるケガにも苦しんだ。ケガ予防へ練習前に風呂につかり、入念にストレッチ。好調要因は「追い込まれてからの粘りができている」と分析した。
太田を含め、5回までに先発全員安打の12安打と打線が爆発。太田は「周りにしっかりつないでいくっていう気持ちでやっています」と気負わず安打を量産している。これで今季ロッテ戦4戦4勝。4月を2位にゲーム差1・5の首位で終えた。5月も太田が好調打線をけん引する。【村松万里子】