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日本野球機構(NPB)の中村勝彦事務局長は28日、オンラインカジノ利用を自主申告した人の名前を公表しない理由を説明した。
12球団の調査により、26日までに7球団14人からオンラインカジノ利用の自主申告があった。NPBは名前の公表や処分は各球団に一任の方針だ。
中村事務局長は「申告した段階で、例えば罰則がすぐ来るとか、そういう問題じゃないと思う。判断は、内容などを警察やそういうところがやってからになる」と、まずは司法判断が先である点を強調。その上で「(オンラインカジノを)やったらすぐ名前が公表となると、世間的に練習できなくなる。環境を奪ってしまうのは、私たちは本意ではない。やった罰はもちろん受けるが、きちっと対応して選手の納得する形で。自主的に申し出たのに、というのもある。選手に寄り添ってやってあげないと。短い選手生命ですから、きちっと活動させてあげたいなと思います」と続けた。
一方で、最初にオンラインカジノ利用が発覚したオリックス山岡泰輔投手(29)だけは、実名が公になっている。オリックス球団の判断で発表されたものだが、他の14人は非公表のまま。結果として扱いに差が出ており、「不公平」という声もSNS上では起きている。この点について、中村事務局長は「正直に言うと、うち(NPB)がやる前の話。山岡選手だけ不公平というが、本人が納得して多分されていると思う」と推測した。
ただ、現状では1人だけ名前が出ているため「非常にかわいそうだなと思います。(オリックス)球団もそこは反省して、山岡選手をちゃんとケアしてくれると思う」と望んだ。