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<番記者プロデュース>
楽天ドラフト1位の宗山塁内野手(22=明大)は、球団の垣根を越えて愛される選手を目指す。昨秋のドラフト会議で5球団競合の末に入団。1軍キャンプを完走し、2月の対外試合でも存在感を示した。趣味はサッカー観戦で、ブライトンの三笘薫、レアル・ソシエダードの久保建英ら海外トップリーグで活躍する日本人から刺激を受けているという。球団の新人では初のプロデュースグルメの販売も決定。スター候補の素顔に迫った。
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今キャンプで“もっとも忙しいプロ野球選手”と言っていい宗山に、インタビューさせていただいた。キャンプでは連日、全体練習の後に個別練習をこなし、通常の取材に加え、新聞社、テレビ局各社の個別取材と大忙し。時間は約15分。言葉の端々に、野球がうまくなりたいという思いが詰まっていた。
最後にサインと好きな言葉を書いてほしいと色紙を手渡すと、迷わず「感謝」の2文字を記した。「今の練習環境もそうですし、それが普通にならないようにというか、全部当たり前じゃないなと。感謝することは常に自分が大事にしてることで、この言葉にしました」と説明してくれた。
道具への感謝の思いもあふれていた。キャンプにはグラブ4種類を持参。修理しながら使用しているものもあった。「新しくすればいいというわけでもなく、やっぱりなじんでくるものなので」。実に守備を武器にする選手らしい答えだ。
記者も取材できることが当たり前ではない。感謝の気持ちを忘れずに選手と接していきたい。【楽天担当=山田愛斗】